今日の自動車設計とその差別化において、照明は非常に重要な要素です。なかでも、中心的な役割を果たすのがマイクロレンズアレイです。マイクロレンズアレイによって非常に短い焦点距離でLED照明が照射されると、対象物が個々の形状も含めて鮮明に視認できるようになります。マイクロレンズアレイは、短い奥行距離での設置が求められる、ヘッドライトやプロジェクションシステムの光学部品として広く採用されています。

効率性を高めるため、このようなマイクロレンズは多くの場合、光学的に純粋なポリマー、つまり接着剤を材料にして製造されます。そしてマイクロレンズアレイとしてハウジングに固定されます。75,000 mPa·sという高い粘度を特徴とするDELO PHOTOBOND OB4189は、接合工程での十分なアスペクト比を実現します。この接着剤は、ディスペンシング後も流動することなく形状を保持します。これはマイクロレンズアレイの接合にとって重要な要素です。また140°C、500時間に及ぶライフサイクルシミュレーションでも、非常に優れた耐黄ばみ特性が証明されています。これは光学的な要件が厳しい用途では不可欠な性質です。

変性アクリレートは無溶性で、適用温度範囲-40°C～+120°Cという性質があります。圧縮せん断強度は、ポリカーボネートで30MPa、PMMAで25MPaです。UVライト（365nm）と可視光（400nm）による硬化が可能です。可視光400nm、接着層の厚み100μmにおける一般的な露光時間は5秒です。それにより、光学部品に対する高精度の能動的位置合わせ工程、自動化された製造工程のサイクル時間短縮が実現します。

DELOのLED（自動車用）製品エキスパートは、次のように説明しています。「DELO PHOTOBOND OB4189は、極めて優れた耐黄ばみ特性を持つ高粘度の製品として、温度耐性と耐湿性を備えた能動的位置合わせ対応接着剤のポートフォリオに新たに加わったものです。マイクロレンズアレイの要件に確実に適合する製品です」。

自動車照明用接着剤の詳細については、ウェビナーでご紹介する予定です。このウェビナーではDELOのエキスパートが、はんだ付けに代わる技術としての接着剤について、また光学部品の位置合わせを正確に行う方法、化学的性質の異なる接着剤を利用して製造工程を効率化する方法などについて説明します。TECH TALKSでは、他にも接着に関する有益なトピックやヒントを紹介しています。

特定の用途に関するご質問や接着ソリューションのカスタマイズに関する情報については、プロジェクトに関するお問い合わせをお送りください。DELOの専門家が適宜お答えします。